一晩たっても柔らかいパン「株式会社モナミパン」を訪ねてみた。

 

 

TOM
この食パン、とってもふわふわで美味しいね〜
SARA
オンライン教室でパンの作り方が学べるみたいよ!
TOM
これで僕も念願のパン屋さんオープンかあ〜
SARA
・・・展開が早すぎるのよ・・・

 

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各務原市にある「株式会社モナミパン」をご存じだろうか。
オンラインで学べるパン教室の運営のほか、ご夫婦でイベントやマルシェにも出店している。今回は、こやましほさんにお話をうかがった。

 

今回のツムギポイント!
  1. パンづくりとの出会い
  2. 全国にパートナー教室を展開
  3. それぞれの得意を活かし、新たな試みを
  4. みんなが集まれる場所をつくりたい

 

①パンづくりとの出会い

 

 

株式会社モナミパンは、2009年にパン教室を開業し、2020年よりオンライン教室「手ごねパン教室~一晩たっても柔らかいパン~」を運営している。

 

はじめに、会社名や屋号にもなっている「モナミ」の由来をうかがってみた。

 

「モナミ(mon ami / mon amie)はフランス語で、愛する人・恋人・友人という意味があって、大切な人のために作りたいという思いを込めて、この言葉を選びました。」

 

お話を聞いていると、しほさんは元々パン屋を目指していたわけではないという。パンづくりに興味を持ったきっかけはなんだったのだろうか。

 

「沖縄に住んでいたとき、1人でカフェを経営している女性が多く、みんなとても素敵に見えて、私もやりたいと思ったんです。当時沖縄にはそういった知識を学べる場所がなかったので、勉強のために地元に戻ってきました。もともとカフェを開業したかったので、ケーキの資格を取るために料理教室に通いはじめたんですが、隣のテーブルで楽しそうにパンをこねている人たちに惹かれて、パンも習ってみようかなと思ったのがきっかけですね。」

 

元々はケーキを習うために通い始めた料理教室で、パンに興味を持ったきっかけがあったのだと話してくれた。

 

「料理教室でパンの講師をしているとき、『パンづくりを教えてほしい』という人が現れたんです。当時はまだ個人教室はそんなに多くなくて、大手の料理教室に行くのが普通でしたが、そういったお声をいただいたのをきっかけに、自宅でパン教室を開業しました。」

 

「パンの販売に関しても、通っている生徒さんから「マルシェに出店したい」とか「家で作ったもの販売したい」という声をいただいたのがきっかけですね。自分たちが実際にやっていないことをお伝えするのは難しいですし、どうしても初期費用がかかるものなので、せっかく費用をかけたのに利益が出せないというのは申し訳ないですから。まずは自分たちが1回やってみようということで、自宅に製造場所をつくるところから始めました。」

 

パン教室の開業や、パンの販売も、周りからの要望をきっかけに始まったそうだ。

 

 

オンラインのパン教室はどのような内容なのだろうか。

 

「基礎クラス→中級・上級クラス→モナミパンクラブと、ご自身のレベルや目標に合わせてステップアップできるシステムになっています。基礎クラスは『パンづくりの基礎』を大切に、全部で10種類のパンを自宅で手軽に焼けるようになるコースです。生徒さんからの人気が高い「食パン」も、基礎クラスの中でできるようにコースを組んでいます。皆さん食パンを焼けるようになるととても喜ばれますね。」

 

オンライン教室で学べる内容を話してくれた。自宅で10種類のパンが焼けるようになるのは、生徒の方も嬉しいに違いない。

 

基礎を学び、更にレベルアップしたい場合は中級クラス以上への挑戦がおすすめだという。

 

 

 

②全国にパートナー教室を展開

 

 

「手ごねパン教室 ~一晩たっても柔らかいパン~」では、パートナー教室開業のためのオンラインスクールも実施しており、現在、岐阜、長野、埼玉、大阪、沖縄など全国に11のパートナー教室を展開している(※2024年5月現在)。

 

「うちに通ってくださる生徒さんは、ちょっとお家でパンが焼けたらいいなって思っている人はもちろん、皆さん何かしらの夢があって、パンの販売だったり、パン教室の開業だったり、何かしたいと思っている方が多いので、私もそれに応えられたらいいなと思っています。」

 

「ここで学んだ生徒さんがパートナー教室を開いてくださるというのはすごく嬉しいですね。これからも、自宅で好きなことを仕事にしたい、パン教室を開業したいという方を応援していきたいですし、パートナー教室として一緒に活動してくださる方が増えたら嬉しいです。」

 

パン教室の生徒さんが共感し同じ思いを持ってそれを世の中に広めようとしてくれることは、教える側にとって一番嬉しいことなのではないだろうか。

 

「上手に焼けないとおっしゃる方のほとんどは、冷めると固くなってしまうことに悩んでいて、『作ってみたけど美味しくない』という結果になってしまうんですね。私は早起きが苦手で朝4時に起きて焼くのは難しいので、『一晩たっても柔らかくて美味しいパン』を家庭で作れたらいいなと思ったんです。あまり力を入れずに少ない道具で作れるので、家事の合間のスキマ時間でも、温度管理などのコツをしっかり学べば、誰でも簡単に家庭で美味しいパンを作れる、自分で作っても美味しい、ということを伝えたいですね。」

 

母であり主婦であるしほさんだからこそ、試行錯誤を繰り返して「一晩たっても柔らかいパン」というスタイルが生まれたのだと話してくれた。

 

「一晩たっても柔らかいパン」は、本当の意味で主婦の味方である。

 

 

 

 

③それぞれの得意を活かし、新たな試みを

 

 

パン教室以外にも、2023年から新たな試みを模索中だという。

 

「ここで学んだレシピを使って、パンを販売してくれる方が増えたらいいなと思っています。パンを販売するには、ある程度の初期投資があるので、ハードルが高いと感じる方も少なくないと思うんです。たとえば、すでに開業しているカフェや喫茶店のメニューとして出していただいたり、イベントなどに出店して販売していただいたり。今までパートナー教室を展開してきたように、パン販売を同じようなモデルでやりたいと思っている方の応援が出来たらいいなと思いますね。」

 

生徒さんの模範となるよう、自宅にパンの製造場所をつくり「一晩たっても柔らかいパンのある暮らしcafe」として各種イベントやマルシェへの出店をスタートしたのだという。

 

 

 

 

パン教室の開業からマルシェ出店など、新たな取組が目まぐるしく感じるほどに行動的だ。どのように新しいことに挑戦が出来ているのだろうか。

 

「誰でも得意不得意があるので、苦手な部分や足りない部分を補ってくれる人って必要ですよね。やっぱり私1人ではできないので、販売に関しては主人に任せています。お互いの苦手な部分を得意な部分で補いあうことで、うまくまわっているのかなと思います。」

 

夫婦の二人三脚でそれぞれの得意を活かし、役割分担することがうまくいく秘訣だという。

 

お互いに理解が深いからこそ、仕事においても最高のパートナーなのもしれない。

 

 

④みんなが集まれる場所をつくりたい

 

これまでに、パン教室の開業、オンラインスクールの開始、イベントやマルシェへの出店など、少しずつ活動の幅を広げている。

 

今後新たに挑戦したいことや夢についてうかがってみた。

 

「カフェ兼シェアキッチンのような、みんなが集まれる場所を作れたらいいなと思っています。空き家などを活用して、パンとコーヒーを提供しながら、製造場所を必要としている方に使っていただくような、そんな場所を作れたらいいですね。最近レンタルスペースが増えていますけど、場所を貸してくれるだけで、それ以外の知識とかノウハウまで教えてくれるわけではないんですよね。製造場所を貸すとか、作り方を教えるだけではなくて、その先までお手伝いできたらいいのかなと思います。」

 

「時世に合わせて臨機応変に対応していくことも大事かなと思いますね。コロナ禍を機にオンラインに変更して、コロナ禍は反響がありましたけど、やっぱり少しずつ変わってきているなと感じます。イベントやマルシェなども増えてきて、リアルでのイベントの需要も高まってきているので、パン教室もオンラインだけではなくて、いろいろ試行錯誤していきたいなと思っています。」

 

元々はカフェ開業を目標に料理教室へ通い始めたが、気づけばパンの道へ進み、教室を開業するまでに至ったしほさん。

 

家事や育児をしながら、家庭でも美味しいパンが焼けるということを知ってもらい、夢を持つ人のお手伝いをしたいと常に模索中だ。

 

夫婦の二人三脚で挑戦し続ける株式会社モナミパン。今後の発展が楽しみだ。

 

 

 

 

手ごねパン教室 一晩たっても柔らかいパン

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