讃岐うどんを楽しめる、「讃岐 釜揚げうどん小塚屋」を訪ねてみた。

TOM
最近暑くなってきたね〜
SARA
こんなときは、つるっと喉越しのいい冷やしうどんが食べたくなるわね。
TOM
任せて!自慢のはちみつを贅沢に使った特製出汁で作ってあげるよ!
SARA
・・・そんなに入れたらドロドロになるわよ・・・何でもはちみつ入れれば良いと思ってるのね・・・

 

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大垣市中野町にある「讃岐 釜揚げうどん小塚屋」をご存じだろうか。
2012年のオープン以来、リーズナブルな価格で本場の味を楽しめる人気のうどん専門店だ。今回は、大将の丁場 和弘(ちょうば かずひろ)さんにお話をうかがった。

 

 

 

今回のツムギポイント!
  1. 人気店・讃岐 釜揚げうどん小塚屋ができるまで
  2. 地域に密着したお店でありたい
  3. 話題の「ドーナツモーニング」
  4. 今後の展望について
  5. 常に挑戦し続ける気持ちを忘れない

 

 

①人気店・讃岐 釜揚げうどん小塚屋ができるまで

 

多くのメディアに取り上げられる人気店・釜揚げうどん小塚屋。自家製麺と自家製出汁にこだわり、2021年には念願の2号店をオープンした。

 

まずは、店名の由来や創業のきっかけについてうかがってみた。

 

「僕は広島県府中市の出身なのですが、地元の上下町小塚という地名から取って「小塚屋」と名づけました。もともとは調理の専門学校でイタリア料理を専攻しており、独立後は居酒屋、鶏料理の専門店、釜飯料理などの飲食店を経営していました。そして13年前、釜揚げうどん小塚屋をオープンしました。」

 

イタリアンから和食、その中でも「うどん」を選んだ理由はなんだったのだろうか。

 

「もともと専門学校時代から麺類に興味がありました。パスタなども自分で手打ちしていましたし、多くの方に訪れてほしいという思いから、より身近で親しみのある「うどん」を選びました。」

 

これまでさまざまなジャンルの料理を経験してたどり着いたのが、丁場さんの原点ともいえる「麺料理」だった。

 

 

 

 

②地域に密着したお店でありたい

 

広島県出身の丁場さん。地元ではなく、縁もゆかりもない岐阜で事業を始めるに至った経緯をたずねてみた。

 

「実は、事業自体は東海3県でもう30年以上やっているんです。たまたま仕事でこちらに訪れたのが始まりで、そのまま事業を始めて、友人や仕事仲間も増えてきて。気づけば東海地方で過ごした期間の方が長くなりましたね。」

 

創業から13年、同じ場所で長く続けているからこそ見える景色があるという。

 

「小さなお子様からご年配の方まで来ていただいて、今では顔なじみのお客様ばかりです。初めてお会いしたときに小さかったお子様が大きくなって、結婚して子どもが産まれていたりと、世代の移り変わりを間近で感じられるのはとても嬉しいですね。ありがたいことに常連さんも増えてきて、当初からの想いである「地域に密着したお店」になれているのかなと感じています。」

 

 

 

 

③話題の「ドーナツモーニング」

 

釜揚げうどん小塚屋の代表的なメニューといえば、やはり「ドーナツモーニング」。いったいどのようにして生まれたのだろうか。

 

「僕はいつもだいたい朝の3時くらいには仕込みに来るのですが、せっかく朝早くからお店にいるなら、その時間にも何かできないか、うどんと融合させて何か新しいことができないかと考えていました。」

 

人気メニュー誕生の裏側には、岐阜の「モーニング文化」があったという。

 

「岐阜ではモーニングの文化が根付いていますよね。そこで思いついたのが、うどんと同様に小麦粉から作る「ドーナツ」だったんです。うどん屋さんでモーニングメニューがあるのは珍しいですし、小塚屋ならではの特色が出せるのではと思い、やってみようと思いました。ドーナツもすべて自家製なんです、自慢のメニューです。」

 

お店のホームページはなく、現在はインスタグラムでの情報発信が中心とのことだが、地元の方々だけでなく、県外からいらっしゃるお客様も多いそう。

 

「とてもありがたいことに、郊外や県外からお越しいただく方も多いんです。週末などは、どこか目的地があって、その途中で立ち寄っていただく方も多い印象です。どこかに行くついでに、『面白い店があるから行ってみようよ!』という感じでいらっしゃいますね。」

 

 

 

 

④今後の展望について

 

数々のメディアに取り上げられ、県外からのファンも多い釜揚げうどん小塚屋。好調を続けているが、今後の展望やビジョンをうかがってみた。

 

「まだ構想段階ではありますが、ゆくゆくは県外にも店舗を拡大していきたいですし、うどん以外のメニューも提供できるようになればと思っています。とはいえ、まずは目の前の課題からひとつずつ、という感じですね。」

 

2021年にオープンした「立ち食い専門」の2号店は、コロナ禍でのスタッフ減少により、現在休業中(※取材時2024年4月)。右肩上がりの業績とは裏腹に、人材の確保が急務だという。

 

「現在は学生さんや主婦の方々がアルバイトとして一緒に働いてくれています。1号店のみであればそこまで問題はないのですが、やはり今後の店舗拡大を視野に入れると、現状のままではいけないなと思いますね。ある程度スタッフを充実させて、僕が不在でも対応できるようにしないといけないと思っています。」

 

さらに丁場さんは続けた。

 

「当面の目標で言うと、まずは2号店の再開と、「立ち食い」スタイルのフォーマットの確立ですね。それが軌道に乗ってきたら、店舗エリアの拡大や新メニューの開発など、少しずつ実現していけたらいいですね。」

 

 

 

 

⑤常に挑戦し続ける気持ちを忘れない

 

最後に、丁場さんが大切にしていることをうかがってみた。

 

「僕が常に意識しているのは「常に挑戦し続ける気持ち」をなくさないようにしています。これは「うどん」に限ったことではなく、どの業界・業種においても共通する部分だと思いますが、やはり現状維持ではお客様に喜んでいただけないと思っています。」

 

「現状維持は後退の始まり」という言葉もあるように、丁場さんは常に挑戦し続けている。

 

「毎日うどんを作っていても、自分自身が「美味しい」と思えるうどんを作れるのは、月に一度あるかないかくらいです。その日の湿度、温度、仕入れた粉の状態などによっても条件は変わりますし、それくらいの確率でしか、自分自身が納得する味は簡単には作れないんです。それでも、少しずつ上達しているのを感じているので、現状に満足することなく、これからも常に挑戦し続けたいですね。」

 

貪欲に努力を続ける丁場さんだが、将来的には本場・香川県での出店も視野に入れているのだろうか。

 

「僕も本場の讃岐うどんはよく食べますが、そのうえで、本場でも通用する自信はあります。でもそこはあまり重要ではないんです。やはり岐阜でやることに意味があると思っているので、ずっとこの地域で続けていきたいと思いますね。」

 

そう笑顔で語ってくれた。

 

今後、さらに店舗数やメニューが拡大すれば、より地域の方の笑顔も増えていくだろう。丁場さんの挑戦と、釜揚げうどん小塚屋のさらなる発展に、今後も注目していきたい。

 

 

 

 

讃岐 釜揚げうどん小塚屋

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