この記事は約6分で読めます。
可児駅周辺にある居酒屋バル「TAberna」をご存知だろうか。
店主自身がお店の内装まで作り上げた、お店も料理もこだわりの飲食店だ。今回はTAbernaの店主である古川宏文(ふるかわ ひろふみ)さんにお話を伺った。
- 店名の由来は?
- TAbernaのオープンに至るまで
- おすすめメニューは?
- お店の内装まで自身で作り上げた空間
- 今後の展望は?
①店名の由来は?
今回は、居酒屋バルという印象的な位置付けのお酒も食事も楽しめる飲食店「TAberna」というお店に伺った。まずはTAbernaという言葉の由来や意味について尋ねてみた。
「スペイン語で「TAberna」「タベルナ」っていうのが”居酒屋”っていう意味があるんです。お店の名前を考えている時に、ありきたりじゃなくて面白い名前がないかと考えたときに、タベルナっていうのは結構覚えてもらいやすいかなっていう感じで、居酒屋バルタベルナにしたんです。」
食事を提供する飲食店で日本語の”食べるな”とも受け取ることができる店名はなかなかインパクトがあると感じた。次は居酒屋であってバルでもあるというお店のコンセプトについて尋ねてみた。
「うちは居酒屋バルというコンセプトでやっています。居酒屋メニューもあるし、バルメニューもご提供しますというお店なんですよ。これまでに僕は飲食経験として、和食系もやってきましたし、バル系とかビストロ系とかそういうお店でも勤めてた経験があったので、可児市でうちみたいなコンセプトのお店ってあまりなかったので面白いんじゃないかなって考えました。」
居酒屋とバルの両面を合わせたことで、より広い客層を迎える準備も整えているのだと古川さんは話してくれた。
「バルだと、やっぱり女性や幅広い年代の方が来やすいようなお店になっています、逆に男性の方は少し入りづらいイメージがあるんですよね。そう考えたときに、やはり、男性のお客様にも飲みにきて欲しいなと思っているので、居酒屋メニューも取り入れた店作りをしているという感じですね。」
②TAbernaのオープンに至るまで
古川さんは料理の経歴や修業時代についてこう話してくれた。
「僕はもともと経営者になりたいというのが目標にあったんです。何の経営がしたいとかは決まっていなかったんですが、経営者になりたいというざっくりとした夢だったんです。当時はサラリーマンとして勤めていたんですが、その頃にたまたま飲食に出会ったんです。その後、将来の夢が飲食店の経営になりました。」
「色々学びたくて活気のある名古屋などの飲食店でも勤めていました。」
そう話す古川さん。
筆者が素晴らしいと感じたのは、飲食を一度離れ企業勤めをしてからも時間の余裕を感じて自身のやりたいことを追求し、副業として長年飲食を続けてきたという点ではないだろうか。
「結婚を機に飲食業を一度辞めました。それと同時に名古屋から地元の岐阜に帰ってきました。結婚して飲食をやめてからは、また普通にサラリーマンとして勤めていたんです。けれど、これまで飲食業ではほぼ休まずに仕事をしていたんです。でも、サラリーマンは土日は休みだし、大型連休もあるので、すごく時間が余ってしまったんです。何かしたいな、という気持ちになって。そこで有意義に時間を使いたくて、今までの飲食の経験を活かして何かできないかと考えてキッチンカーを始めたんです。そこから7年ほど、副業としてキッチンカーをやってからここTAbernaをオープンしました。」
古川さんにいろいろ話を聞かせていただき、飲食業への想いが一際強いのだろうと感じた。出店先や提供メニューとの組み合わせが難しいと聞くキッチンカー。苦労も多かっただろうと思いキッチンカーオーナー時代の話を聞いてみた。
「最初の方は、自分の好きなものをお客様に色々提供したりしてました。けれど結局は出店場所によって売れるものも違いますし、お客様が集まる場所に出店という形になってくるので場所やお客様の層をみながらいろいろやりましたね。ここに出店するなら子ども向けがいいかなとか、この地域なら食べやすさを重視しようとか。そう考えた時に、タコスとか、ロングポテトとかを提供していました。」
「キッチンカーは自分がやりたかった飲食業なので、やっぱり楽しかったですね。しかも全部自分の責任というか、頑張ったら頑張っただけ、サボればサボっただけ結果に反映されるので、そういう面もありました。それでやっぱり自分のお店を、副業としてじゃなくて本職としてやりたいな、というのが芽生えてきたんです、そこから店舗探しを始めたんです。」
そうして店主・古川さんの夢が成就し、2023年4月に「居酒屋バルTAberna」がオープンしたのだそうだ。
③おすすめメニューは?
経験の豊富な店主による豊富なメニューはTAbernaの魅力のひとつだと感じた。まずは古川さんにおすすめメニューを教えてもらった。
「TAbernaの売りは、串カツと手羽先の唐揚げです。下処理から自分で行っています、揚げたものを、自家製だれにくぐらせて提供しています。味付けも独自の味付けなので、ここでしか食べられないものを提供していますね。」
さらにTAbernaのおいしさは食事だけではない。お酒にもこだわっているのだと話す古川さん。お酒も飲みにきて欲しいという願いを込めて”居酒屋バル”を名打つだけのこだわりを聞かせてもらうことができた。
「お酒のおすすめはいろいろありますが、例えばワインです。ワインは自然派ワインで、うちでは”マキコレワイン”という完全オーガニックのワインを使用してます。添加物とか一切入ってないワインですね。他にも焼酎だったりも、酒屋さんでしか手に入らないものを選りすぐって仕入れています。うちにあるお酒はどれも美味しいですよ。」
食事やおつまみなどのメニューに自身があるのはもちろんのこと、お酒もたっぷり楽しんでいってもらいたいというコンセプトのお店であることがよく伝わってきたお話だった。お酒好きの方にもぜひTAbernaで楽しんでいただけたら嬉しいと思う。
④お店の内装まで自身で作り上げた空間
TAbernaの魅力はお酒と食事のみではない。店内はなんと、古川さんやお友達がDIYをして内装から作り上げたこだわりの空間なのだという。
いわゆる居抜きという形ではなく、それ用ではなかった建物を自身の思うままに手を加え今のTAbernaが出来上がったのだそうだ。
「店内はすべて、知人と一緒に作り上げました。机も自分たちで作ったんです。なのでお店そのものに思い入れがあります。内装を作り始めてから完成まで、だいたい2ヶ月くらいかけましたかね。」
レンガに、ペインティングのような壁のデザインがとてもおしゃれな店内。飾られている絵は古川さんの奥様が書かれた作品なのだそうだ。
「妻は絵が上手なんです、センスも良いんです。なのでこの自分で作った大切な空間に飾りました。」
そう語る古川さんはさらにポスティング用のチラシも、お友達に作成してもらったものだという。チラシを手掛けたお友達の方はプロのカメラマンをされており、動画編集などのビジュアル作成もやっている方なのだそうだ。ご自身と親しい人の手だけでここまで作り上げた宝物のようなお店だと感じた。
⑤今後の展望は?
飲食店での豊かな経験を自身のものにしながら、経営者になりたいという夢を追い続ける古川さん。
「今後目指していきたいところとしては、やはり経営者になりたいです。飲食に限らずいろいろやっていきたいなと思います。10月にランチ営業をスタートしたんです、初めは火曜日と木曜日だけまずやってみてお客様の反応や自分が続けていけそうかを見極めていこうと考えています。」
さらにこだわりのお酒をもっと楽しんでもらうためディナーにも力を入れていく方針だ。
「お酒メインでやりたいなって思ってるんです。なのでお酒に合うおつまみもたくさん用意しています。」
TAbernaのinstagramにもお酒が進みそうなおしゃれでおいしい食事メニューがたくさんアップされている。気になる方にはぜひチェックをしていただきたい。
店主がお店の内装まで自分で作り上げた、お店も料理もこだわりの飲食店TAberna。素敵な飲食店を大切に運営し、自身も経営者となる夢を目指して素敵な時間を多くの人へ提供してくれるであろうTAbernaと古川さんのご活躍には今後も目が離せない。