飲食業と観光業を組み合わせていく「Sekigahara花伊吹」を訪ねてみた。

TOM
サラって歴女?
SARA
うん!歴史は好きよ!
TOM
じゃあ僕は食べるのが好きだから食男だね
SARA
・・・食いしん坊すぎて、もうわけがわからない・・・

 

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岐阜県関ヶ原にある「Sekigahara花伊吹」をご存知だろうか。
株式会社レスト関ヶ原が運営するレストランのひとつで、こだわりの近江牛をいただくことができるお店だ。今回はSekigahara花伊吹の取締役を務める谷口 太泉(たにぐち だいせん)さんにお話を伺った。

 

 

 

今回のツムギポイント!
  1. Sekigahara花伊吹の誕生
  2. こだわりの近江牛
  3. コロナ禍から次のステップへ

 

①Sekigahara花伊吹の誕生

 

「株式会社レスト関ヶ原」は取締役である太泉さんのお祖父様の代から続く企業だ。現在は太泉さんのお父様が社長を務められており、太泉さんは3代目にあたる。さまざまな事業をされている中で今回取材に伺った「Sekigahara花伊吹」は飲食スペースのあるお土産販売店だ。まずは店名の由来について伺った。

 

「関ヶ原の近くには伊吹山があります。伊吹山は”薬草の宝庫”と言われたり、”天空の花畑”と言われている、いろいろな異名を持つ山なのです。やはり観光目的で伊吹山を回られるお客様が多いです。中でも女性のお客様が半分以上を占めるので、ふわっと柔らかい”花”がイメージとして良いかなと考えました。かつて東西を分けた関ヶ原という場所なので、花のようにどんどん広がっていくイメージを込めてつけました。」

 

関ヶ原は1600年に徳川家康と石田三成が「天下分け目の大戦」と言われる戦いをした場所だ。その際に徳川軍を東軍、石田軍を西軍と区別した。歴史に名を残す大大名(おおだいみょう)たちが天下を求めて命を燃やした場所が関ヶ原だ。その関ヶ原の、まさに伊吹山の麓に位置しているのが「Sekigahara花伊吹」。事業を始められたお祖父様の代から関ヶ原で商売を行うことには、大きな意味があったのだという。続いて開業当初のお話を伺った。

 

「祖父はいろんなビジネスモデルをやってきています。当時だと戦後20年くらいの、高度経済成長期ちょっと前ですね。商売の”いろは”には精通していたと聞いています。当時、関ヶ原にお寺を建て、同時に商売も始めたそうです。元々は、飲食関係ではなくベビー服を作っていました。まだ道路などもきちんと整備されていない時代です。」

 

会社が旧名称で事業がスタートした1964年当時のことを語ってくれた。現在では飲食業を中心としている株式会社レスト関ヶ原は、ゆくゆくは太泉さんが3代目社長に就任される予定だそうだ。

 

 

 

②こだわりの近江牛

 

近江牛にこだわりを持っている株式会社レスト関ヶ原。まずはSekigahara花伊吹の自慢商品について尋ねてみた。太泉さんによると「一番年間で多いのはすき焼きなんです。」とのことだ。

 

「すき焼きは季節関係なく年中よく出るメニューですね。牛肉の一番おいしい食べ方が”すき焼き”ってイメージがあると思うので、馴染みが良いのがひとつの理由です。それと、すき焼きって特別なイメージもあると思うので、ゴージャスに一人鍋ですき焼きを召し上がっていただくというコンセプトにしています。」

 

言われてみれば筆者にも牛肉といえばすき焼き・贅沢といえばすき焼きというイメージがすんなりと共有された。他に花伊吹ではソーシャルメディアでの写真インパクトが大きい自信作のメニューを提供している。

 

「あとはローストビーフ天下丼があります。スタッフがお肉をどんどん乗せていって。一番上まで行くと写真映えはとてもいいんですけど、食べるときちょっと苦労するんです(笑)。」

 

ローストビーフ天下丼は、ご飯の上にもりもりにローストビーフが盛られたメニューだ。こちらは実際に筆者の前で作っていただき、ローストビーフのご試食もさせていただいた。圧倒的な写真映えはもちろんの事、なんといってもローストビーフの美味しさだ。近江牛の旨み・かつローストビーフにしてある事でくどくもなく、どれだけでも食べられてしまう。お近くに足を運ばれた際には、是非一度食べていただきたい。

 

花伊吹のほかに「鉄板ダイニング天満」というお店も経営されている株式会社レスト関ヶ原。そちらの鉄板焼きはリーズナブルを売りとしており、鉄板焼き屋さんの敷居の高いイメージを払拭している。

 

「完全予約制ということではなく、予約優先なだけで空いてたらすぐご案内もできます。ただ3部制で、パフォーマンスショー形式にしてあるので、その時間になったらスタートするという流れになっています。」

 

両店舗でこれだけリーズナブルに近江牛を提供できるわけについて尋ねると、一頭買いをしている強みがあるのだと太泉さんが教えてくれた。

 

「一番売りの近江牛を一頭買いしているんです。一頭を無駄なく全て料理・商品にしています。また、弊社では極力中間業者の工程を省き、自社で行なっているためコストを抑えることができるんです。そのおかげでお客様に還元できる仕組みとなっています。」

 

そうした工夫・企業努力をされているおかげで我々消費者に、安く美味しい料理が提供されているのだ。

 

 

 

 

③コロナ禍から次のステップへ

 

コロナ禍では飲食店としてはもちろん、観光地としても痛手を負ったと語る太泉さん。

 

「弊社の場合、お肉の通販やスイーツのプロデュース事業をコロナ前から少しずつ注力していました。それをお取り寄せ通販ができるような形に持っていったりと少し転換をしました。」

 

と話してくれた太泉さん。その中で関ヶ原の観光のあり方を考え直したのだという。

 

「関ヶ原は、歴史が好きな方は訪れる地域ですが、それ以外の飲食店や買い物をできる施設が多くあるわけではないんです。だからこそ、”関ヶ原を目的地”にしたいという考えがありますね。」

 

そう前置きして、さらに太泉さんは話してくれた。

 

「もっと体験型・劇場型を目指したような形にしたくて。定期的に訪れたくなるような場所にしたいです。”立ち寄る関ヶ原”ではなく”関ヶ原を目的地に”の起点として、ここから滋賀方面に行かれたり岐阜方面に行かれたりと。地域活性化というか、県外の方は全てが真新しく感じられて、地域住民の方には関ヶ原の良さが再発見できるような、何回来ても飽きのこないような観光を提案したいです。」

 

そう語ってくれた太泉さんはそれらを踏まえて中長期の目標として、建物の新築建て替えを考えているのだという。自社だけではなく関ヶ原、ひいては近隣県の活性化を目指している取締役の太泉さん。さまざまな企業や機関と協力しながら、きっと夢を実現してくれることだろうと感じるインタビューだった。

 

 

 

 

 

Sekigahara花伊吹

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