美味しいを追求する「かしんフルーツ株式会社」を訪ねてみた。

TOM
カキが美味しい季節になってきたね!
SARA
そうだね!岐阜県には有名銘柄のカキがあるものね。
TOM
えっ、岐阜県には海はないよ!やだなぁ~サラったら。笑
SARA
・・・(そっちのカキじゃないのよ)・・・

 

この記事は約4分で読めます。

 

本巣市にある「かしんフルーツ株式会社」をご存知だろうか。
お客様に「美味しい」と言ってもらえるフルーツをお届けするために日々チャレンジしている農家だ。今回は代表取締役社長であるお父様の鷲見 隆(すみ たかし)さんと、ご子息である鷲見 健登(すみ けんと)さんにお話を伺わせていただいた。

 

 

今回のツムギポイント!
  1. 社名の由来
  2. 「自分にしかできない」仕事
  3. フルーツの可能性
  4. これからの挑戦

 

 

 

①社名の由来

 

まずは社名である「かしん」に関してお伺いしてみた。

 

「某歴史ドラマが大好きで本当に感動したんです。そのドラマのタイトルが”かしん”だったんです。」「その主人公が関わる人と一緒に色々な出来事を乗り越えていく姿を見て、自分も関わる人に幸せをもたらす存在になりたいと思い社名に”かしん”をつけました。」

 

その他にも、
果神・・・くだものの神
家臣・・・人に仕える存在
嘉辰・・・良い日柄

 

を、複合して「かしん」とされたそうだ。隆さんの「関わる人に幸せになってもらいたい」という思いが、素敵な笑顔とお人柄からも滲み出ていてピッタリの社名だと感じた。

 

 

 

②「自分にしかできない」仕事

 

「柿造りは祖父の代から始まっています。父は、岐阜の柿造り五選に選ばれた匠なんですよ!」

 

と隆さんが教えてくれた。筆者も周辺地域が地元のため、幼い頃から柿が名産だという事は十二分に知っていたと思っていたが、失礼ながら「柿造り五選」なるものが存在している事を知らなかった。この柿づくりが有名な地で選出される事は非常に名誉な事である。

 

「そんな父が80歳を超えた頃から、体力的にもそろそろ厳しいかな・・・と思っていたんです。そこで、僕は代わりの効かない仕事をしたいと思い早期定年退職で就農しました。」

 

代わりの効かない仕事の部分を掘り下げてお話を伺った。

 

「元々は大手製造業メーカーに勤めていました。立派な会社でしたし安定はしていましたが、正直僕がいなくなっても新たに代わりの人で代用ができるんです。ただ、うちの農家は僕じゃないといけないんです。他の誰かでは代わりが務まらないと感じました。」

 

お伺いした大手製造業メーカーは、日本だけでなく世界的なメーカーとなっている大企業だった。失礼を承知で早期定年退職をされる事に、後ろ髪を引かれる気持ちはなかったのかを伺ったが隆さんの家業を継ぐことへの半端な気持ちではなく「自分が守っていく」という強い意志が感じられるお話を伺う事ができた。

 

早期定年退職をされた後、2012年から柿造りの基本を学びながら太秋(たいしゅう)柿の栽培も開始されたのだという。現在は柿だけに捉われず、イチジクやいちごの栽培にも拡大している。

 

 

 

 

 

③フルーツの可能性

 

かしんフルーツ株式会社では、くだものの栽培のみならず加工品にも力を入れているとの事だ。取材に伺ったのは、淡墨街道(国道157号)沿いにある直売所だ。直売所の中で一番最初に目に入ったのが「さど乙女」という一口サイズの柿をセミドライ加工した商品だ。商品と一緒に「チーズやワインと一緒に」という言葉が添えてあった。柿がチーズやワインと合うのか?という疑問が一番最初に湧いた率直な感想であった。

 

すると試食用をいただけたので食べてみた。敢えて「セミドライ」で加工してあるため、完全に干されているわけではなく程よいシットリ感が残っている。ワインやチーズと合うのも納得ができた。

 

 

 

 

この他にも、直売所内にはくだものを買っていかれたお客様がご購入品をご自身でアレンジされたフルーツサンドやフルーツパイの写真が所狭しと貼り出されていた。くだものの直売所にしては珍しい光景だった為お伺いしてみた。

 

「なんとなくですが、柿を購入されるお客様は他のくだものと比べて高齢の方が多いと感じています。それは、もちろんありがたい事なのですが若い世代の方にもくだものを美味しく食べていただきたくて。ただ自分たちではアレンジの限界があるので、お客様が調理して下さった写真をいただいて貼らせていただいております。笑」「全世代に柿をはじめとした美味しいくだものに触れ合っていただきたいので今は加工品に力を入れて取り組んでいるんです。」

 

確かにお写真を拝見すると、若者が好む所謂”映え”だと感じた。それに加えて確かな品質・味。世代問わず好まれるだろうと確信を持った。

 

また、健登さんが積極的にSNSで発信を行なっている影響か、取材中にも10分に1組のペースでお客様が来訪され途切れる事がなかった。何より驚いたのが、尾張小牧ナンバーの方がいらっしゃっていた事や大型トラックの方がわざわざ車を止めてまで購入されていた事だった。

 

「美味しいくだものをお客様に」という会社の方針を全員で協力して発信・努力している賜物だろうと感じた。

 

 

 

 

 

④これからの挑戦

 

今後の目標に関してお伺いしてみた。

 

「栽培技術や品質の更なる向上は大前提ですね。その他には新規商品のブラッシュアップや直売所・商品の魅力をより多くの方に知ってもらえるように発信していきたいです。」

 

取材の間、ずっと隆さん・健登さんのお二人は笑顔だった。たくさんのお客様が来る中で、1組1組に丁寧な接客をされていたのが印象てくだった。

 

農業という自然と向き合う大変なお仕事。課題や大変な事もたくさんあると仰っていた。

 

その中で、家業だからと仕方なく継いでいるのではなく「やりたいからやる・楽しいからもっと頑張れる」という想いや姿勢が感じられた。取材を終えて帰ろうとしていた時、隆さんが「家族と楽しく農業をしていますよ」とポツリと言った。その時の言葉と笑顔が農業に対しての想いの全てだと感じさせられた。

 

家族全員で協力し、「美味しい」フルーツを提供してくれているかしんフルーツの今後のご活躍から目が離せない。

 

 

 

 

 

 

かしんフルーツ株式会社

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です